Dense2's Blog Weekly

~『週刊電説』【Just Another KissBlog】

『クラウドコンピューティングの幻想』

今日は一転してIT(コンピューター)についての話題で…最近、「クラウド」とか「ユビキタス」とかカタカナの”バズワード”が目立つ。しかしながら、よく聞いてみると、それは、「昔からあったものじゃないの!?」とか「現場ではとっくに(自分たちで創意工夫して)そうなっているよね…」とかの類のものが多い。結局、分ったことは、ITベンダー(ITシステムの供給者)たちが躍起になって売り込む時のお決まりの”セールストーク”に過ぎないことである。世の中は、とっくに《ストックからフローへ》、《所有から利用へ》の社会になっている。ハコ物の好きな土建屋の発想と同じで、まだそこから脱却できていないのは、いわゆるそうした”業者”たちのほうかもしれない…

・エリック・松永:『クラウドコンピューティングの幻想』〔技術評論社;2009-04-25〕

~これは、自らがITコンサルティングの現場に身を置く著者ならではの”激白本”でもある。むしろ、ITやシステムの生成通史として読んでも興味深い。覇権企業がIBM⇒MS⇒Google…と移り行く流れとして読んでも面白い。明らかなことは、元々の《戦略論》自体が軍事用語からの転用であり、ITの根幹をなすプログラム言語は英語で書かれていること、つまり、米英の《覇権主義》の遺物でもある…ということだ。その米英の凋落が著しい現在、今後どうなっていくのだろうか!?

『クラウドコンピューティングの幻想』画像

♪fitted BGM〔Philippe Saisse〕:Young Nation performed by Philippe Saisse from “Next Voyage”, 1997
【↑ ※リンクをクリックすると、WMP:WindowsMediaPlayerが立ち上がり曲が聴けます※↑】
※歴史的には”若い国”のアメリカが(IT)システム界の席巻には成功した。ただ、その過剰なまでの(IT)技術信仰が先の”リーマンショック”を引き起こした…というのはうがち過ぎだろうか!?

2009年 5月 5日 Posted by | Business, History, IT-WEB | , , , , | コメントを残す