『経済成長という病』を読んで…

先日、興味深い書物が出版された。

・平川 克美：『経済成長という病 ～退化に生きる、我ら 』〔講談社現代新書；2009〕

～20世紀全体を覆っていた《成長史観》や《膨張主義》に毒されていた世界は、21世紀に入って最初のDecadeの終わりに、大きな”しっぺ返し”を食らうこととなった。昨年の”リーマン･ショック”以降、世界は茫然自失状態が続き、一足先のおよそ10年前に経済危機に瀕したわが日本でさえ、未だショック状態から抜け出せずにいる。それはなぜなのか!?筆者は、「私たちの身の回りに起きている事件の端緒を見落とし見失っているから」だとする。今こそ、歴史を長いスパンで振り返る時だと警鐘を鳴らしている。

♪fitted BGM〔Will Boulware〕：CLEOPATRA’s DREAM performed by Will Boulware from “A NIGHT IN TUNISIA”, 2005
【↑ ※リンクをクリックすると、WMP：WindowsMediaPlayerが立ち上がり曲が聴けます※↑】
※「千年の夢」と言われた”クレオパトラの夢”も儚く散った。人間に”不老長寿”などあり得ないのと同様に、経済の”永遠の繁栄”もまた同じ。まさに、《時は過ぎ行く》【Times goes by】なのである…