Dense2's Blog Weekly

~『週刊電説』【Just Another KissBlog】

『SAPIO 2009-8/19・26合併号』にみる”失われた20年”…!?

今年で、小学館の『SAPIO』は創刊20周年なんだそうだ。今年は平成21年、だから、『SAPIO』は平成のニッポンと共に歩を進めてきたことになる。昭和天皇崩御と共に始まった平成元年から、私はこの『SAPIO』を折に触れて買い求めるようになった。当時、こういった雑誌は稀有な存在で、新鮮に映ったものだった。創刊後ほどなくしてバブルが弾け、日本人の視線がともすれば”内向き“になりがちな時代にあって、敢て、国際色豊かな情報を載せ続けたことは評価されてよいと思われる。やや”過激“な論調に傾く傾向が見られるにせよ、『SAPIO』は時代の忠実なクロニクルであり続けたと言える。この平成年間【特に、昨年の”リーマンショック以後】、様々な雑誌の廃刊・休刊が相次いだけれども、まだ生き残っているという事実は厳然としてある。それだけでもスゴイ快挙だ。

『SAPIO 2009-8/19・26号』〔#14;Vol.472〕大画像

※ヘタな論評を加えるより、歴史を単純に羅列したほうが良いと思われるので、下記に列挙します。

= 日本の”失われた20年“【平成年間】 =

  • 1989年(平成元年)
    • 1月:昭和天皇崩御、明仁親王即位→昭和から”平成“へ…
    • 2月:リクルート事件で江副副会長逮捕
    • 4月:消費税3%施行
    • 6月:宇野新内閣発足、天安門事件、美空ひばり死去
    • 11月:ベルリンの壁崩壊
    • 12月:日経平均株価最高値
  • 1990年(平成2年)
    • 1月:秋篠宮文仁親王と川嶋紀子さん婚約
    • 2月:衆院選で自民党が275議席を獲得し大勝
    • 3月:大蔵省、土地関連融資の総量規制
    • 6月:大型景気が史上2番目の長さに…
    • 8月:日銀が公定歩合を年率6%に引上げ
    • 10月:東西ドイツ統一、O-157で園児志望
    • 11月:天皇陛下、即位の礼
  • 1991年(平成3年)
    • 1月:湾岸戦争
    • 2月:皇太子殿下、立太子の礼。美浜原発、原子炉自動停止
    • 4月:新都庁舎、西新宿で開庁
    • 5月:東京・芝浦にジュリアナ東京オープン
    • 12月:ソ連邦崩壊
  • 1992年(平成4年)
    • 2月:バブル景気、終結
    • 3月:新幹線「のぞみ」号、運転開始
    • 6月:PKO協力法成立
    • 8月:バルセロナ五輪で、15歳の岩崎恭子が金メダル
    • 9月:毛利衛さん、日本人で初めてスペースシャトル「エンデバー」へ搭乗
    • 10月:天皇陛下、初の中国訪問
    • 11月:アメリカ大統領選挙→民主党が勝利
  • 1993年(平成5年)
    • 1月:クリントン大統領、就任【民主党政権】
    • 3月:江沢民、中国国家主席就任
    • 4月:天皇・皇后両陛下、歴代初の沖縄県訪問
    • 5月:サッカー、Jリーグ開幕
    • 6月:皇太子徳仁親王、大和田雅子さん結婚の儀。宮澤内閣の不信任案可決、衆議院解散
    • 7月:衆院選で”保守新党“大躍進、北海道南西沖地震
    • 8月:細川内閣発足、55年体制“崩壊、田中角栄元首相死去
  • 1994年(平成6年)
    • 4月:細川首相、辞意表明。社会党が連立内閣離脱。少数与党の羽田内閣発足
    • 6月:松本サリン事件自民・社会・さきがけの三党が村山富市を首班指名、村山内閣発足
    • 7月:金日成死去。向井千秋さんが日本人女性初の宇宙飛行
    • 9月:関西国際空港開港
    • 10月:北海道東方沖地震
  • 1995年(平成7年)
    • 1月:阪神・淡路大震災
    • 2月:野茂英雄、メジャーリーグ挑戦【ドジャース】
    • 3月:オウム真理教に強制捜査
    • 4月:東京都で青島幸男、大阪府で横山ノックのタレント知事がダブル誕生
    • 5月:麻原彰晃、逮捕
    • 8月:村山改造内閣、村山談話戦後初の銀行経営破綻
  • 1996年(平成8年)
    • 1月:村山首相退陣、橋本内閣発足。若田光一さんがスペースシャトル「エンデバー」へ搭乗
    • 2月:羽生善治が史上初、七冠達成
    • 4月:麻原被告、初公判三菱銀行と東京銀行が合併
    • 7月:大阪府で「O-157」集団食中毒発生
    • 9月:民主党“結成
    • 12月:ペルー日本大使公邸、人質事件
  • 1997年(平成9年)
    • 4月:消費税5%実施
    • 6月:神戸連続児童殺傷事件で、当時14歳の容疑者を逮捕
    • 7月:香港が100年ぶりに返還され、”中国香港“がスタート
    • 8月:ダイアナ妃が、壮絶事故死
    • 11月:北海道拓殖銀行“が経営破綻、”山一證券“が自主廃業
    • 12月:「京都議定書」採択。東京湾アクアライン開通
  • 1998年(平成10年)
    • 2月:長野冬季五輪開幕。自民党の新井将敬議員自殺
    • 4月:外国為替法改正、”金融ビッグバン
    • 6月:仏W杯で岡田ジャパン、全敗で1次リーグ敗退
    • 7月:参院選で自民大敗→橋本首相、辞意表明→小渕内閣発足、和歌山毒物カレー事件
    • 8月:北朝鮮のミサイル「テポドン」が三陸沖に着弾
    • 10月:和歌山毒物カレー事件で林真須美容疑者逮捕日本長期信用銀行が経営破綻
  • 1999年(平成11年)
    • 1月:自民・自由党連立の小渕第1次改造内閣発足。EU統一通貨「ユーロ」流通開始
    • 3月:日産“が”ルノー“と提携
    • 4月:石原東京都知事、誕生山口県光市母子殺害事件
    • 8月:トルコ大地震
    • 9月:東海村JOC、国内初の臨界事故
    • 12月:”2000年問題“が話題に…ミレニアム問題
  • 2000年(平成12年)
    • 2月:大阪府で太田房江知事就任
    • 4月:小渕首相倒れる→小渕内閣総辞職森喜朗、内閣総理大臣に
    • 6月:皇太后陛下、崩御
    • 7月:雪印乳業、集団食中毒事件二千円札発行
    • 9月:シドニー五輪で高橋尚子が金メダル
    • 10月:田中康夫が長野県知事に
  • 2001年(平成13年)
    • 1月:G・W・ブッシュ大統領就任【共和党政権】中央省庁再編
    • 2月:えひめ丸事件
    • 4月:森内閣退陣→小泉政権誕生
    • 6月:池田小、児童殺傷事件
    • 9月:911“、「アメリカ同時多発テロ」発生、日本初の狂牛病感染牛確認
  • 2002年(平成14年)
    • 1月:雪印食品、輸入牛肉偽装事件
    • 4月:ゆとり教育スタート
    • 5月:日韓共催W杯“開幕、トルシエ・ジャパン、”ベスト16“に
    • 7月:”郵政民営化関連法案“成立
    • 8月:”住基ネット“が稼動開始
    • 9月:小泉電撃訪朝“、北朝鮮が拉致認める
  • 2003年(平成15年)
    • 2月:北朝鮮、ミサイルを日本海へ発射
    • 3月:中国で”SARS“大流行米軍、”イラク侵攻“【テロとの戦い
    • 4月:郵政事業庁が日本郵政公社に。六本木ヒルズ、オープン。日経平均株価、1982年以来の安値:7,607円88銭
    • 6月:「有事法制」成立
    • 7月:北島康介、100m・200m平泳ぎで世界新記録樹立
    • 12月:米軍、”フセイン元大統領“、拘束
  • 2004年(平成16年)
    • 1月:山口県で”鳥インフルエンザ“発生
    • 2月:自衛隊本隊第1陣、イラクのサマーワへ派遣
    • 4月:政治家の”年金未納問題“、相次いで発覚
    • 5月:小泉首相、”再訪朝“で拉致被害者の家族5人が帰国
    • 8月:アテネ五輪開幕
    • 10月:新潟県中越大地震“発生
    • 11月:新紙幣発行
  • 2005年(平成17年)
    • 2月:「京都議定書」発効
    • 4月:JR福知山線脱線事故
    • 5月:北朝鮮、日本海へミサイル発射
    • 7月:野口聡一さん搭乗の「ディスカバリー」、打上げ成功
    • 8月:小泉首相、”郵政解散
    • 9月:郵政総選挙“→自民党圧勝
    • 10月:郵政民営化関連法案、(再)可決
  • 2006年(平成18年)
    • 1月:宮崎勉、死刑確定。日本郵政株式会社、発足。堀江貴文、逮捕
    • 2月:トリノ五輪で荒川静香が金メダル
    • 3月:堀江メール問題WBC“で王ジャパンが初代王者
    • 5月:構造計算書」偽造問題【”耐震偽装事件“】
    • 6月:村上世彰、逮捕
    • 9月:小泉内閣、総辞職安倍内閣、発足【第1次禅譲内閣、麻原彰晃、死刑確定
    • 12月:フセイン元大統領、死刑執行
  • 2007年(平成19年)
    • 1月:そのまんま東“【東国原英夫】が宮崎県知事に就任
    • 2月:第1回東京マラソン
    • 3月:東京ミッドタウン、開業
    • 5月:松岡利勝農水相、首吊り自殺
    • 7月:参議院議員通常選挙で民主党が大躍進
    • 9月:安倍内閣、総辞職福田内閣、発足【第2次禅譲内閣
  • 2008年(平成20年)
    • 1月:橋下徹“が大阪府知事に就任中国産毒入り餃子事件
    • 4月:山口県光市母子殺害事件に死刑判決
    • 5月:この頃から、無差別殺傷事件が連続して起きる
    • 6月:四川大地震“に続き、日本でも”岩手大地震“が…
    • 8月:北京五輪、福田首相、辞意表明
    • 9月:”リーマンショック→”金融危機“へ…福田内閣、総辞職麻生内閣、発足【第3次禅譲内閣
    • 11月:アメリカ大統領選挙→民主党が勝利
  • 2009年(平成21年)
    • 1月:”バラク・オバマ“氏が米国初の黒人大統領に就任【民主党政権】→アメリカの”チェンジ“(!?)
    • 2月:映画『おくりびと』がアカデミー賞最優秀外国語映画賞を受賞【引き続いて根強い”COOL Japan“ブームか!?】
    • 3月:森田健作“が千葉県知事に就任WBC“で原ジャパンが連覇
    • 4月:北朝鮮の”飛翔体“【ミサイル!?】発射騒動
    • 5月:小沢民主党代表、辞職鳩山由紀夫氏、新代表に就任
    • 6月:岡田ジャパン、”2010年南アW杯“へ世界最速で予選突破
    • 7月:東京都議選“で民主党圧勝衆議院解散【「追い込まれ解散」か「後の先解散」か!?】
    • ~以後、予定〔予測〕として…

    • 8月:衆議院選挙、投開票
    • 9月:首班指名→新内閣発足【「政権交代」か「政界再編」か!?】
    • 10月:2016年五輪開催都市決定
  • 2010年(平成22年)〔予定〕
    • 2月:バンクーバー五輪
    • 4月:国際宇宙ステーション完成、団塊世代の大量退職本格化
    • 6月:”南アフリカW杯“、開催
    • 7月:参議院議員通常選挙【新政権下でねじれ国会の解消なるか!?それとも、再びの「政界再編」などの呼び水となるか!?】
    • 10月:アメリカで中間選挙【オバマ大統領は信任されるか!?】

※ざーっと眺めただけでも、いかに人間とは「おなじことを繰り返すのか!?」ということが見て取れる。これこそ、《歴史は繰り返す》を地で行っているワケである。それも、およそ”十年周期“【あるいはまた、”一回り“の12年周期という説もあるが…】で。

  1. 概ね、「○○○9年」と「○○○0年」には大きな出来事は起こらず、「●●●1年」という”十年“【Decade】の最初の年《大事件》は起きていること【1991年の”湾岸戦争“と”ソ連邦崩壊“に、2001年の”911テロ“】。そうすると、次は”2011年“がヤバイ!ということになるが、この年には、《完全地デジ化》《情報通信法》の施行が控えている。一体、どうなることやら!?
  2. アメリカは、ほぼ”8年周期“で共和党政権【パパ・ブッシュ】→民主党政権【クリントン】→共和党政権【子ブッシュ】→民主党政権【バラク・オバマ】…と、規則正しい《政権交代》を繰り返して来ていて、現在はその4周目に当たるということ。私は、個人的には同世代だしオバマ大統領を応援したいが、その一期目は、前ブッシュ政権8年間の”尻拭い“に終始するかもしれない!?ということに危惧を抱いている。
  3. 翻って日本の場合、1993年に新党ブームで”細川連立政権“が成立して以降、純粋な非自民党政権は生まれていない。その意味では、政治の世界でも《失われた15年(20年)》と言えるのかもしれない。”二大政党制“が定着しているアメリカの事情は差し引くとしても、日本の場合、これほどまで同じような政体が長らく続いてきた…という事実は、異常なまでに奇異であること。ただ、アメリカのような”二大政党制“も日本にはしっくり来ない気がする。

★来る、”8/30(日)“の総選挙…今回ほど、投票に悩む選挙は初めてだ。
~何となく、ムードで”政権交代“が起きる…かのような報道がなされているが、4年前の”郵政解散・総選挙“の時とはワケが違う。この4年間で、日本では一層のブロードバンド化が進んだことはもちろんだけれども、何より、私たちは、昨年秋、プロが自ら仕掛け、将来の目測を見誤り自ら破綻したことに起因する《金融危機》を目の当たりにしたのだから。アレをみた後では、もう既に、「これから、一体誰を頼りにしたらよいのだろう?」と素朴な疑問を抱いても不思議ではない。各国のいわゆる”エスタブリッシュメント層“に対して抱いていた無垢の信頼までもが揮発してしまったのだから…。

☆そんな折、解散前に出版された、小林よしのり氏の『天皇論』〔小学館のムック、いわゆるマンガによる解説本〕が売れに売れている…という。考えてみれば、これは無理からぬ話だ。現代は、特に、日本では”精神的支柱“を失い、国家も国民もひたすら漂流し続けているような状況なのだから…アメリカみたいに、”黒人初の大統領“が強力なリーダーシップを発揮してくれる国と違い、日本では、二大政党が国民そっちのけで「解散する、解散しない」でモメているのだから、どこか歯車が狂い始めていると思わざるを得ない。はァー、難儀な時代になったもんどすなァ…

『天皇論』〔小林よしのり;小学館ムック;2009-08-15〕画像

~本音を言えば、自民党単独でも、民社党単独でも、政権を取って欲しくない。それは、両党の成り立ちを思い出してみれば当然のことで、マニフェストを見ても先鋭的な対立点は見当たらないし、両党共、財源の問題など方法論のみに終始し、《あるべき国家像》などを指し示せていないからだ。かと言って、国民のほうでも、先の『天皇論』が爆発的に売れていることが象徴するように、日本という国の”国体“や”政体“に関する正しい知識を持ち合わせないし、また、ちゃんと教えられて来なかった…そのツケが今頃回ってきているとも思える。私は、”小林よしのり“の狂信者では決して無いが、それでも、彼の著作にはちゃんと背骨が一本通った一貫性を感じてもいる。なので、月末にも控える選挙での投票を決めかねている人たち【自分も含めて】に向けて -
・小林よしのり:『日本を貶めた10人の売国政治家』〔幻冬舎新書〕
・小林よしのり:『世論という悪夢』〔小学館101新書〕
~政治家も世論も、”ポピュリズム“【大衆迎合主義】に陥りつつある世相に対し、鋭く警鐘を鳴らしているようでもあり、なかなかタイムリーな本だと感じた。あとは、これら情報を私たちがどう理解し、どんな投票行動に結び付けるか!?ひとえに、私たちの内なる”日本人力“にかかっている…と示唆しているように思えてならない。もうそろそろ、目を覚まさないとイケナイってか!?

2009年 8月 8日 Posted by | Economy, History, Politics | , , | コメントを残す

☆『クラウドソーシング』〔ヒューマンネットワークの夜明け〕

※『クラウドソーシング』:はしがき〔ヒューマンネットワークの夜明け〕より

  • 二人のジェイク
    • 『スレッドレス・ドットコム』
    • ~”二人のジェイク”、すなわち、ジェイク・ニッケルジェイコブ・デハートという二人の大学中退者は、2000年頃、自分たちで”デザイン・コンテスト“の会社を興した。数ヵ月後、『スレッドレス・ドットコム』というWEBサイトを立ち上げ、デザイン投票⇒優勝者へは商品化&販売権を付与というシンプルな方式で、瞬く間に《Tシャツ・コンテスト・コミュニティ》を成長させていく。特徴的なのは、全くの”アマチュア同好会“でありながら、(ITベンダーなどを除けば)プロや業者の手を借りていないことにある。

  • 偶然の経済
    • 『アイストックフォト』
    • ~”二人のジェイク”がTシャツのビジネスを始めた頃、”ブルース・リヴィングストン“も新しい事業に乗り出していた。『アイストックフォト』というWEBサイトを中心として《写真コミュニティ》が育まれていった。ココの特徴は、写真の使用料を通常のプロサイトでの価格の”1/100“程度に抑えたことと、その使用料をサイトと撮影者【著作権者】との間で”折半“したことである。【後に、”ゲッティ・イメージ“社に買収されるが、これは、YouTubeGoogleに買収されたケースと似た例だった】

    • 《デジタル・ネイティブ》の出現
    • ~これは、”未来学者“のアルビン・トフラーがその著書:『第三の波』の中で予言した、”プロシューマー“の登場に等しいものがある。すなわち、消極的(受身的)消費者から”積極的(参画的)発信者“へ…という流れである。しかも、この流れは、現在の「十代」【ティーン・エージャー】を中心として、確実に成長しながら力強いトレンドになっていっている…とされています。

    • 《ユーザー生成コンテンツ》の隆盛
    • ~例えば、”コンバース・ギャラリー“という広告キャンペーンなどのように、製品メーカーの広告代理店がその消費者たちのような一般”ユーザー“から広告を募り投稿させるとか、素人起点の”UGC“【User Generated Contents】や”CGM“【Consumer Generated Media】を取り入れる企業が増えていること。これこそが、”ニューメディア“だともてはやされている。

    • こうした状況が生まれる動因として -
      1. 生産コストが安いこと
      2. 行き場のない才能や創造性が持て余されていること
      3. インターネット上に同好の士のコミュニティが築かれていること
    • などが挙げられています。

    • ソフトウェア開発における《オープンソース・ムーブメント》との融合
    • ~OSの”リナックス“しかり、サーバーソフトの”アパッチ“しかり、ウェブブラウザーの”ファイアフォックス“【モジラ】しかり…「情報経済」のインフラの多くはこうした”ボランティア“の集団によって作られ支えられてきた。つまり、かつては、企業の正社員だけが手がけていた仕事を、大抵は低賃金で、あるいは無償で、集団として完成させるわけである。そして、人間に関する重大な真実として、しばしば企業よりもコミュニティのほうが効率良く仕事を進められるということが明らかになってきました。

    • P&Gの挑戦
    • ~創業から160数年を経たかつての優良企業:プロクター・アンド・ギャンブルP&G】は2000年半ばに苦境に立たされた。画期的な新製品を作れなくなり、株価は50%も下落、この緊急事態に新任のCEO:A・G・ラフリーを迎え経営の舵取りを任せる賭けに出た。彼は、「開放せよ」をスローガンに販売部門と研究開発部門、エンジニアリング部門とマーケティング部門を隔てる壁を取り払うと同時に、会社と仕入先、小売店、顧客との間の壁も取り払った。その上で、”《オープンソース》の開発手法を採り入れ、退職した研究員のコミュニティ・サイト:『ユア・アンコール』の開設に手を貸し、さらに、東欧・中国・インドなどの国々での知的資本推進エンジンとなりつつあった『インノセンティヴ』と呼ばれる、14万人の科学者からなるネットワークを活用することにした。これらの戦略はズバリ当たり、株価はそれまでの最高値を上回り、純利益は2007年に以前の3倍(100億ドル)を稼ぐまでに復調しました。【”IBM“はこの手法に早くから着目し、『アイデアジャム』というサイトを立ち上げています】

    • アメリカらしい「正しい民主的手続き」の復権として…
    • ~これは、サン・マイクロシステムズの共同創立者:ビル・ジョイによって最初に指摘された、「誰であろうと関係ない。頭のいい人びとの殆どは他人のために働く」という革新的な真理を、《功・利他主義》という超・楽観的なレベルにまで信じようとする、いかにもアメリカ人らしいメンタリティでもあります。

  • 小さいパーツの革命
  • クラウドソーシングはインターネットと密接に関わっているが、その本質はテクノロジーには関係ない。それよりも重要なもの、興味深いものはテクノロジーによって生じる行動であって、特に、インターネットを介して沢山の人々が団結し、(自己)組織化して、生き生きと、パワフルに活動する可能性が出現しつつある…ということです。”Wikipedia“というネット上の百科事典の編纂にその片鱗は見られたが、最近では、『SETI@home』【JP】という”地球外生命体探索PT“への応用がその好例です。これは、一時もてはやされた”グリッド・コンピューティング“【分散コンピューティング】の考え方に似ていますが、インターネットをシステムの基盤【プラットフォーム】に据えた点でクラウドソーシングのほうがよりダイナミックであると言えるでしょう。
    そして、この考え方の優れている点は、一般人の”スペアサイクル“【空き時間などの余剰処理能力・リソース】を拝借している…というところです。たまたまではありますが、今後、世界的に”ダブルワーク“や”トリプルワーク“などの《マルチタスクの時代》が恒常化していくトレンドの中、人間はようやくコンピューターの”クロック・サイクル“に合わせた働き方を得られるようになったと言えるのかもしれません。ネットには”常時接続“しているけれども、コンピューターを操作するのは”スペアタイム“で…というこのスタイルは、忙しい現代人には打ってつけなのかもしれませんね。

  • 結びとして - ヒューマンネットワークの明るい未来
  • ~インターネットは人々を孤立させる…という不吉な予言とは裏腹に、クラウドソーシングはインターネットのテクノロジーを利用し、様々な土地で、様々な背景の下に暮らしている人々に、団結し、意義ある交流をする機会を提供しつつある。また、クラウドソーシングは、もう一つの関係を築きもする。それは、”企業と顧客との協力関係“である。
    そして、《マズローの欲求五段階説》に示されているように、人々は自分の才能を養うことや、自分の知識を誰かに教えることには大きな喜びを感じる。【”自己実現・表現欲求“としてのコミュニティーへの”貢献意欲“の発露】クラウドソーシングでは共同作業そのものが”報酬“となる”善循環“が生まれつつある…としています。
    また、クラウドソーシングは、まさかと思うような所から才能ある人々を引っ張り出すという不思議な傾向を持っていて、大掛かりな”才能発掘装置“のような様相を呈しつつあり、これはまさに、《ロングテール現象》のより”純化“した形だと言えるでしょう。【”YouTube現象“がその際たるもの】
    この点で、クラウドソーシングは、文字通り、地球の”フラット化“を加速する推進エンジンでもある…としています。【コールセンターの相次ぐ”BRICs移転化“などに顕著な現象】

『スレッドレス・コム』スクリーンショット:M-250

『アイストックフォト』【JP】スクリーンショット:M-250

『インノセンティヴ』スクリーンショット:M-250

『SETI@home』【JP】スクリーンショット:M-250

『BBC World News』スクリーンショット:M-250

『キヴァ』スクリーンショット:M-250

『セラバンド』スクリーンショット:M-250

『アサインメント・ゼロ』スクリーンショット:M-250

2009年 7月 4日 Posted by | Business, Economy, IT-WEB, Psychology | , , , , , | コメントを残す

保護中: 『クラウドソーシング - みんなのパワーが世界を動かす」』〔続〕

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2009年 6月 29日 Posted by | Business, Economy, IT-WEB, Psychology | , , , , , | コメントを読むにはパスワードを入力してください。

『クラウドソーシング - みんなのパワーが世界を動かす』

☆早川書房から、意欲的かつ挑戦的な新書:”ハヤカワ新書juice“が刊行されました。その第一号が、『クラウドソーシング』です。最近、何かとIT-WEB業界を騒がせる”クラウド“というコトバですが、同じクラウドでも、”cloud“【雲海】ではなくて、”crowd“【群衆】のほうです。言わば、”集合知“【Collective Intellect】としての《群衆の叡智》に期待する、楽観的な文明批評本でもあります。

》 続きを読む 》

注意 》 続きを読む 》 青色リンクを押すと”パスワード“の入力を求められますが、それは、今後このブログ共通で、「dense2」と入力して下さいね

2009年 6月 29日 Posted by | Business, Economy, IT-WEB, Psychology | , , , , , | コメントを残す

『ドトールコーヒー 「勝つか死ぬか」の創業記』

※職場の近所に昨日6/1(月)、ドトールコーヒーの新店がオープンしました。だからって訳じゃないのですが、元々、ドトールコーヒーと共に育ってきたようなものなので、久しぶりに去年買った『ドトール本(!?)』を開いてみました。このコーヒーチェーン店が日本に根付き始めてから相当の年月が経ちますが、根本的には殆ど変わっていません。「不易流行」を体現するが如く、”オレンジ系”の人間に活力を与えるイメージを持ち続けていられるのはなぜなんだろうか!?【この本を読んでみて、社長が若い時、”色彩心理学”を知らずしらずのうちに学んでいたのだという…当時、まだ”科学的マーケティング”という言葉すらなかった時代に、自らの”五感”だけを頼りにココまで引っ張ってきた…というバイタリティに畏れすら覚えますね】そのヒントを与えてくれる”活力本”です。
~コーヒーはヨーロッパでは”医薬品”がわりだった時期もあり、また、この”ドトール”【doutor】という命名も、鳥羽氏がブラジルへ渡航した際、当時サンパウロに住んでいた時の街の通りの名前:「ドトール・ピント・フェライス通り」に由来しているそうな。【ドトール”医師”はブラジルの医療に貢献した…として、彼の功績を称え付けられたらしい】さもありなん!?

・鳥羽 博道:『ドトールコーヒー 「勝つか死ぬか」の創業記 』〔日経ビジネス人文庫;2008-09-01〕

~ドトールの鳥羽社長【現会長】は1937年(昭和12年)生まれ…多感な時期を”戦争”で過ごした人なのだが、暗さは微塵も感じられない。ある意味、2009年の世界も、”金融危機”という”戦禍”で国土をメチャクチャにされた点では同じ筈なのに、国民の危機意識のなさ、否、”打ち手”がなく”茫然自失”状態に置かれてしまっているという現実との差はどこから来るのか!?ハタと考えさせられてしまった。この本では、将来への”明るい展望”が示されているので救われる。日本は、約10年前に今回と同じ危機を先取りし、何とかやり過ごし切り抜けてきたのだ【その時に、散々”戦犯捜し”もした筈だ】から、そろそろ前を向いてもイイ時期ではないか!?そんな強い”メッセージ”を感じた。日本は、まだまだこのまま沈没するような国ではない。それに、逃げ出したくとも行く先はない。ならば、タイタニック号ではないが、この国と積極的に”運命”を共にするべきではないか!?そういう気にさせられてしまう…不思議な本でもある。その先には、今や”哲学者”の領域に足を踏み入れつつある鳥羽氏の好きなコトバ:「因果倶時」【現在の一分一秒が将来につながる】の境地に辿り着けるのではないだろうか!?要するに、「四の五の言わず、働け!」ということなんだろうと思う。

『ドトールコーヒー 「勝つか死ぬか」の創業記』画像

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2009年 6月 2日 Posted by | Business, Economy, History | , , , , | 2件のコメント

『100年デフレ - 21世紀はバブル多発型地価下落の時代』

今年のG/W中は不思議な出来事が相次いだ。直前の「新型インフルエンザ」はオマケとしても、去年を上回るペースでの「真夏日」【それも、今年は北海道など北日本で目立った】、数年前の日本でも行なわれた金融機関向けの”ストレステスト”【金融検査】とその”好結果”を受けての日米株価の反騰、そして、「定額給付金」などの”景気対策”に刺激された高速道路の”異常”なまでの渋滞と…。素人でも抱く、「何か最近、世の中ヘンだよね!?」という疑問に対する、一つの”明解”な答がこの本の中に詰まっている。【「慶長年間」などの”安土桃山時代”を見直すべき…ということなのだろう!?】

・水野 和夫:『100年デフレ - 21世紀はバブル多発型物価下落の時代』〔日経ビジネス人文庫;2009-04-01〕

~この本の初出は2003年の単行本だが、当初は全く知らなかった。当時、”失われた10年”のショックからようやく脱し(!?)、世は”911″後のアフガニスタンやイラクとの”対テロ戦争”の行方のほうに関心があったからだ。大きな経済事件が起こらないまま、《実感なき景気回復》が始まっていたのもこの頃だった。今年、”リーマンショック”後の2009年、この本を読み返してみると、何故これまで力強い景気回復を国民が”体感”できなかったのかがよく分る。それは、今日本の置かれた状況が、400年前【16世紀後半~17世紀前半】のスペインと酷似しているからだ。証券会社の調査部で、様々な経済データとニラメッコしていた著者の言うことだから、冷徹なまでに”説得力”がある…

『100年デフレ』画像

♪fitted BGM〔Ann Burton〕:New York State of Mind performed by Ann Burton, 196x(!?)
【↑ ※リンクをクリックすると、WMP:WindowsMediaPlayerが立ち上がり曲が聴けます※↑】
※「ニューヨークは今、どんな気持ちかしら!?」と、アン・バートンがけだるく歌うこの曲は、後に、ビリー・ジョエルによりリバイバルされ、空前の”Smash Hits”となった。それから約30年、アメリカもニューヨークも「歴史的転換点」を迎えている。次の30年後には、オバマ政権の”グリーン・ニューデイール政策”が実って、太陽光発電で”ネオン”か灯され、エコカーが空中を”飛び交って”いるのだろうか!?はてさて、”摩天楼”の行方やいかに!?

2009年 5月 13日 Posted by | Economy, History, Money | , , , , | コメントを残す

『共同研究 団塊の世代とは何か』

昨日は日がな”新型ウィルス”関連のニュースで持ちきりだった。私の所へも、連休の合間を狙って実家の母が遊びに来たが、日中はこの本の主人公である”団塊家族”たちの姿が目立った。あまり人の集まる場所には行かないほうがイイ…ということなのだろうが、結局は誰もが同じことを考えるので、地元の喫茶店やスーパーなんかはいつもより混んでいたように思う。こういうところが、いかにも日本人らしいと思ったが…

・共同研究〔15人の識者チーム〕:『団塊の世代とは何か - 800万人の「塊」の新しい姿が明らかにされた!』〔講談社;2008〕

~何故だか知らないが、昨年の”リーマンショック”の半年前にこの本が出版された。世の中は、この団塊世代の大量退職が始まり”人口減少社会”へ向かう中、新たな強大な”マーケット”が誕生するかも!?と団塊世代礼賛の論調が主流だったが、意外にもクールな分析研究本だった。私たちのように「新人類世代」とか「谷間の世代」とか呼ばれた立場からすれば、団塊の世代は確かに”目の上のタンコブ”であり、子団塊世代は”スグ後ろから来る有形無形のプレッシャー”であったことは否定できない。でも、あの”リーマンショック”以来、誰もが計算が狂ってしまったのではなかろうか!?団塊世代の中でも、夫婦共に「派遣社員」をやっていて、そのまた息子や娘たちも「派遣社員」…という、笑うに笑えない”実例”があることからも、厳しい現実の前ではどんな高尚な議論も優秀な理論も無力だということの反証にはなってるよなァ…と思いつつ、読み進めていった。

『共同研究 団塊の世代とは何か』画像

♪fitted BGM〔竹内まりや〕:駅 performed by 竹内まりや from “Expressions”, 2008 & “REQUEST”, 1987
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※去年、竹内まりやの30周年記念アルバム:『Expressions』【三枚組】がリリースされたが、原曲は、1987年発売の『REQUEST』に収録されていた。この曲は、元気な時の中森明菜に向けて書かれたものだったが、あの時代の”切ない”恋愛観を見事に歌い上げていたと思う。私たちも当時は青春時代真っ只中ではあったけど、この恋愛観は自分たちより少し上の世代の価値観ではないか!?と何となく思ったものだった。それが、去年、竹内まりやの30周年を記念してNHKなどで深夜の「特集番組」をやっていて、この曲の”幻”のライヴ盤がオンエアされていた。土岐英史のサックスが渋くて何ともカッコ良くて思わず見入ってしまったほどだった…

2009年 5月 2日 Posted by | Economy, History, Money | , , , , | コメントを残す

メーデー、メイデイ…『2020年の日本からの警告』!?

今日はメーデーの日、いや、「メイデイ」の日だったっけ!?20年前、年号が昭和から平成に変わる頃、数集めのために”メイデイ”参加を呼びかけられた記憶がある。当時は、労使闘争ものどかな時代で、一種の”出来レース”だなんて揶揄されたものだ。今年はどうなのだろう!?「年越し派遣村」の騒動も落ち着き、時短促進から今年は既に”16連休”ものゴールデン・ウィークに突入している企業も多いと聞く。そんな時に読む本としては、これはちょっとスパイスが利き過ぎかもしれないが…

・川又三智彦:『2020年の日本からの警告 - そのときわれわれの社会はどうなっているのか?〔A Warning From Future Japan〕』〔光文社ペーパーバックス#115;2007〕

~2007年後半から2008年前後にかけて、強気【ブル】と弱気【ベア】が交錯する書物が相次いで出版されたが、こうまで”絶望的”なシミュレーション本はない。当時は、読みかけてあまりもの内容のすさまじさに辟易し、スグ本を閉じてしまった。それから1年半ほど…著者のシミュレーションは恐ろしいまでに当たっている。逃げてばかりの先送りではもうどうにもならない…「現実を直視せよ!」ということなのだろう!?

『2020年の日本からの警告』画像

♪fitted BGM〔竹内まりや〕:プラスティック・ラヴ performed by 竹内まりや from “Expressions”, 2008 & “Variety”, 1984
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※去年、竹内まりやの30周年記念アルバム:『Expressions』【三枚組】がリリースされたが、原曲は、1984年発売の『Variety』に収録されていた。バブル真っ最中のOLの”虚無感”を歌ったものだけど、改めて聞き直してみると、今の時代の気分にも妙にマッチしている…ドラムの青山純は、当時は稀代の16ビート系スタジオ・ミュージシャンとして重宝されていた。とにかく、カッコイイ!

2009年 5月 1日 Posted by | Economy, History, Money | | コメントを残す

※番外編※:『敗者のゲーム - なぜ資産運用に勝てないのか』

私は以前、ちょっとした偶然からまとまったお金を手にしたことがあった。それで、生まれて初めて、何か”投資”めいたことをやろうと考えた。だが、考えているうちに、アレヨあれよと言う間に経済環境が悪くなり、結局、何にも投資できずに終わった。その世紀末、何気にこの本を手に取って、「ああ、やはり、”投資”なんてしないで正解だった…」なんて負け惜しみをつぶやきながら読んだ。

・チャールズ・エリス(鹿毛雄二訳):『敗者のゲーム〔新版〕 - なぜ資産運用に勝てないのか』〔日本経済新聞社;200x!?〕

~この本の出版後、間もなく”ITバブル”は弾けたが、その頃、持ち前の「金融工学」と「ITスキル」を駆使して”デイ・トレーダー”としてプロの世界に乗り込んでいった人たち【個人投資家】はその後どうなったのだろうか!?

『敗者のゲーム(新版)』画像

♪fitted BGM〔Philippe Saisse〕:Land of the Flying Funk performed by Philippe Saisse from “Next Voyage”, 1997
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※このアルバムが出た当時、この曲の持つ、Hip-Hop的な最先端の雰囲気を取り入れつつも、えもいわれぬ”アンニュイ”さに参ってしまった。時代の”空気”をピンポイントに捉えていたと思う…

2009年 4月 24日 Posted by | Economy, FP, LP, Money | , , , , | コメントを残す

ネタ本⑳:『シリコンバレーを抜け駆けろ!』

これは、出版は1999年だが時代設定は”1995年”となっている風刺小説である。1995年と言えば、”Windows95発売フィーバー”に明け暮れた年であり、【発売直後の年明け早々にあの”阪神・淡路大震災”が起きたことを鮮明に憶えている】ビル・ゲイツ率いるMS:Microsoft社が米司法省から《独占禁止法違反》に問われている時期でもあった。作者は、後のLinuxなどのOSベンチャーだけでなく、廉価な”500$パソコン”のベンチャー企業を想定して書いたのだと思われる…

・ポー・ブロンソン(真崎義博訳):『シリコンバレーを抜け駆けろ! 』〔角川文庫#11153;1999〕

~著者の”願望”は、ちょうど十年後、日本では”ネットブック”【5万円前後のモバイルノートPC】の発売で実現したと言える…

『シリコンバレーを抜け駆けろ!』

♪fitted BGM〔Eric Clapton Band〕:Change the World performed by Eric Clapton Band from “Live on Tour 2001”, USA, 2001
【↑ ※リンクをクリックすると、WMP:WindowsMediaPlayerが立ち上がり曲が聴けます※↑】
※「世界を変えろ!」という”チェンジ”の大合唱が去年から声高に叫ばれるようになったのも、何か因縁めいている気が…

2009年 4月 23日 Posted by | Business, Economy, IT-WEB, Money | , , , , | コメントを残す