ネタ本⑯：『ゼロクーポンを買い戻せ』

これは、何気に巻末の《金融用語集》に惹かれて購入したもの。以前、糸へんの営業マンをしていた私は、産地に出向いた際、業界独特の”先物”とか”空売り”などのジャーゴンに悩まされた思い出がある。それでこの本を買ったはイイが、最初のうちは十分も読んでいると眠くなってくる有様だった。結局、初回はストーリーだけを辿って読み、二回目からはその都度巻末の《金融用語集》を参照しながら読み進めていった。三回読み込んだけど、読了するまで半年近くかかった記憶がある…

・ポール･アードマン（森 英明 訳）：『ゼロクーポンを買い戻せ』〔新潮文庫；1994〕

～”ドイツマルクの崩壊”などというショッキングな想定ではあったが、あながち荒唐無稽でもなかった。【”スターリング･ポンド危機”を題材にしているし、五年後ではであるが、実際にロシアやアジアの通貨危機が起こったのだから、一種の”先取り小説”ではある】当時、”原書”で読みたいと思い、丸善に問い合わせてみたところ、「入荷まで半年くらいかかります…」と言われ、辟易した思い出がある。今なら、AMAZONで洋本でも（在庫さえあれば）2-3日で届くのだから、隔世の感がありますなァ…

♪fitted BGM〔fourplay〕：After the Dance performed by fourplay featuring Philip Bailey & Phil Perry from “Evening of fourplay, Vol.1”, 1993
【↑ ※リンクをクリックすると、WMP：WindowsMediaPlayerが立ち上がり曲が聴けます※↑】
※原曲は、マービン･ゲイの「アフター･ザ･ダンス」…まさに、バブルに踊った日本の”宴の後”を締めくくるにはピッタリの曲。ファルセットの帝王：フィリップ･ベイリーとフィル･ペリーが哀愁を漂わせながらも花を添えている。【尚、これは、DVD盤から音源だけブッこ抜きWMAへ変換したものである】